相手の辛さを感じるということ
投稿日:2024年5月10日 / 最終更新日:2024年11月12日
トレーナー協会です。
私たちの協会ではカウンセリング&コーチングの1日講座を行っています。
カウンセリングやコーチングは,ご存知のかたもいらっしゃると思いますが
ただ単に相手のお話を聞く技術ではないのです。
クライアントがずっと話し続ける場合は,何が起こっているかわかりますか?
聞いてもらったとわかってもらったは違う
多くのクライアントさんはこの時に「まだ、わかってもらえていない」と思っています。
聞いてもらってるとわかってもらっているって違いますよね。
話は聞いてもらってるけどわかってもらえてない状態って感じたことがある人がいらっしゃると思うのですが、こういった状態が起こることが多いです。
学校で起こり得ること
例えば学校の先生に生徒が「先生、僕いじめられている。」と言ったとしましょう。
そんな時に学校の先生が「誰にだ?」「どんなことされたんだ?」と言うのであればこれは聞くという事です。
いじめられて先生に事実を伝えるというのは、多くの生徒にとって「怖い」「不安」だという感情が強くあるかもしれません。
しかし、それ以上に「どうしようもなく辛い」という背景があるのでしょう。
「先生に言ったのがバレたら何をされるかわからない」
「これ以上ひどいことされたくない」こう思っているうちは、我慢が出来るかもしれません。
しかし、何をされるかわからないと言う恐怖を超えて、「もう助けて」と言う気持ちが
「先生、僕いじめられているんです」と言う言葉に繋がっている事が多いような気がするのです。
だから、「どんないじめだ?」「誰からだ?」「いつからだ?」
「原因はわかるのか?」などと聞くと黙り込む生徒もいらっしゃるのではないでしょうか?
これは、残念ながら「わかってよ!!」「わかってもらえない」と言う
サインに近いような気がします。
何が大切なのか?
もちろん、事実を確認することも重要です。
しかし、相手の辛さを感じることができれば
勇気を持って相談した姿勢にコミュニケーションするのが
上手な伝え方であり、コミュニケーションだと思うのです。
「僕、いじめられてる」と言われたら
「もしかして、1人でずっと我慢してた?
私は○○の痛みに気づいてあげれなかったね
ごめんね。勇気をだして教えてくれてありがとう。
先生にお話聞かせてくれるかな?」これが1つの伝え方です。
1人で我慢してた、誰にも言えなかった
これは中々、相手は口に出して言えません。
そんな背景にアプローチができると相手は安心すると思います。
学校だけではない
学校のテーマを例に挙げましたが
親子も、会社も夫婦も恋人同士も同じです。
相手が悲しんでたり、辛そうだったりしたときは
必ず背景があります。背景というのは何度も言うように
言葉にできない心の声です。
それに気づくことがコミュニケーションの達人への
第一歩になると思います。
私たちの一言がいつでも相手を笑顔にし
安心させることができるのです。