幸せの儚さ。
投稿日:2025年4月24日 / 最終更新日:2025年4月24日
幸せは、
風のようにすれ違い、通り過ぎていくもの。
そこに入った瞬間に、満たされる。
何もないのに、すべてがある美容室。
その感覚は、きっと私だけではないのだろう。
まわりには田んぼしかない。
隣の家まで100m以上は離れている。
田舎にある美容室。
予約が取りづらい美容室。
何が、7年も通わせるのか?
近くにある道の駅の魅力のせいではない。
美味しいイチゴが食べられるのだって、
一つの季節だけなのだから…。
思い出す。
10年は経ったかな?
クライアント役の彼女に、
「幸せか?」と問いかけた。
彼女は、慟哭を抑えながらも、
涙を止めることができなくなった。
振り返りの時間。
他の参加者から、怒りを込めたフィードバックがあがった。
「『幸せ』の価値は一人ひとり違う。コーチングでそんな問いかけをするものではない…」
この情動的な思いを抑え続けた感情がはずれ、
厳しいフィードバックになったのだろう。
この彼女の琴線に触れたのだろう。
なぜ、絶対ではない『幸せ』に対して、
そんなに敏感になったのか?
良い勉強になった。
幸せは過ぎ去るもの。
- おいしいものを食べる
- お酒に酔う
- お金
- 動産
- 不動産
- 起業
- 名誉
- 趣味
- コミュニティ
- 賭け事
- 不倫
- 旅行
触れられる。
一次的に、幸せに触れられる。
これらは否定できない。
だけれど、
これらが相対的な幸せであることは自明の理だ。
だって、通り過ぎて行ってしまう。
風のような存在じゃないか。
もし、動かない絶対的な幸せがあるとしたら…
あるわけがない。
だって、幸せは相対的だから…
その違いにふれてみる。
玄妙を知る。
それこそが、絶対的価値の連綿たる一筋の光。
絶対的価値がある美容室。
お店に迎え入れられ、
人生の先輩の声が響く。
椅子に招かれる。
数分すると、動けなくなる。
何もないのに、すべてがある。
この感覚。
たしかな萌芽がある。
彼の声の響きに、空へ導かれるような不思議があるのか?
この場所にあるのか?
幸せを感じる。
それを超えた安寧というものなのか?
彼のプロの仕事。
ひびき。
魂の響宴なのか?
プロの技とは、そういうものなのだろう。
幸せを超えたところを満たしてくれる。
幸せ。
いつも触れることができる幸せ。
そして、去っていく幸せ。
それとは違う。
幸せの性。
幸せは風過。
だとしたら、幸せを求めることは間違っているのか?
「幸せか?」と問うことは?
そうだ。
「幸せとは何か?」と問うべきだったのだろう。
手に入ると、
すっーと流れてしまう幸せとは?