コミュニケーション能力は『人間力』
投稿日:2023年11月5日 / 最終更新日:2024年7月17日
「コミュニケーションとは、組織の在り方そのものである」
P.F.ドラッカー
私たち一般財団法人日本コミュニケーショントレーナー協会が、
あの二十世紀最大の知の巨人と評されたドラッカー氏の言う組織になれているのか?
それには、まだまだ疑問が残ります。
それでも、
私たちトレーナー協会は声を大にして叫びます。
私たちトレーナー協会にコミュニケーションを学びに来る方の中には、
「まわりが思い通りにならない・・・」と悩む方もいらっしゃいます。
「一生懸命関わっているのに・・・」と自分を責めてしまう方もいます。
そのまわりとは、それぞれ、
子ども、
配偶者、
親、
上司、
部下、
恋人・・・。
お母さんの子育てのテーマはよく見かける光景です。
ある母親が、
「最近、子どもが言うことを聞かなくなった。こんなに愛情をかけて育てたのに・・・」
と嘆きながら、イライラしています。
更に、
「どうすれば、子どもが言うことを聞くようになるかしら・・・」
と子どもを変えようとします。
ところが、他のお母さんは、
「最近、子どもが言うことを聞かなくなった。子どもが自分というものを持ち始めた・・・」
とニコニコして喜んでいます。
更に、
「これから、どの様に私の関わり方を変えればいいのかしら・・・」
と自分が変わろうとするのです。
二人のお母さんに起きている出来事は同じなのに、
それぞれのお母さんの反応は異なるのです。
違いをもたらす受け取り方の違い
同じようなことは仕事場でも起こります。
上司に叱られて「あの上司は、自分を嫌っている」と否定的に受け取る方がいれば、
「私に目を向けてくれている」と肯定的に受け取る方もいるのです。
さて、同じ出来事を否定的に受け取った方と肯定的に受け取れる方。
どちらが気分よく日常を過ごすことが出来るのでしょう?
もちろん、出来事を肯定的に受け取れる方たちが、
気分よく過ごせることでしょう。
出来事をどのように捉えるのか?
ドラッカー氏は組織の未来を創造する手段として、
予期しない出来事が起きた時は、
「それが本当にやるべき仕事かもしれないから疑え」と教えてくれました。
例えば、付箋紙としてよく利用される『ポストイット』いう商品は、
強力な接着剤を開発する途中で、
失敗作から誕生したそうです。
非常に接着力の弱いその接着剤は、
直ぐ剥がれることを武器に世界で大ヒットする『ポストイット』を生みだしたのです。
接着剤の開発の失敗。
言うことを聞かない子ども。
上司から叱られること。
そうです。全ての出来事の意味は、
私たちがどのように受け取るかで決まるのです。
私たちに失敗などないのです。
全ては学びなのです。
次に同じことが起きた時にもっとうまくやるための練習なのです。
それは性格の違いとは異なります。
どのように日常の出来事に向き合うのか?
私たちの普段の姿勢で決まるのです。
私たちは失敗から学びます。
そして、学んだことを実践し、
次回から成功するように行動します。
それを「責任」と言います。
責任とは、
失敗に気づき、
繰り返さないように自分が成長を続けること。
失敗して責任を取る生き方こそが自己実現を果たす生き方なのです。
正に、コミュニケーションは『人』の在り方そのものです。